プロフィール
エーウィッチ(本名 浦崎亜希子)
1986年那覇市出身。沖縄の女性ラッパーのパイオニアとして君臨する一方、「CIPHER CITY」代表としてメディア制作やイベント企画に携わるなど起業家としても活躍。
現在どのような活動をされているのですか?
最近はテレビ番組などメディア媒体の制作、イベントの演出といった仕事が多いですね。
もともと広い意味でのエンタテインメントに関心を持っていて、幼少時代から物語を創作したり絵を描いたりしていたんです。
十代の頃から自分の思いや描く世界を詞にして音楽としてアウトプットしていましたが、今はもっといろいろな伝え方で表現していきたいと、新しい挑戦もしているところです。
たとえば、今年の春公開予定の短編映画「Aimer(アイメール)」では脚本・演出を手掛けています。
本編の半分以上を水中で撮影した作品となっていて、ほぼすべて沖縄で撮影を行っています。
「海」、「エロス」というテーマで童話の「人魚姫」をベースに自分なりの解釈を加えた物語になっています。
テーマは「エロス」ですが、私なりのアーティスティックな目線で描きました。女性が見ても楽しめる作品になっていると思います。
今のところ、今は国内国外の映画祭に出品中です。今回は脚本・演出としてプロジェクトに参加しましたが、いずれは自分の制作チームを作って完全オリジナルの映画を作ってみたいですし、沖縄のアーティスト、クリエイターが自由に表現し成長できるシアターのような場を作ることも目標のひとつです。
沖縄には様々な文化があって、ブロードウェイのような特別な空間を生むためのポテンシャルを持ち得ていると思うんですよね。わたしたちの世代がそんな可能性に気付くことが大事だと思っています。
ファッションへのこだわりは?
服もアクセサリーもオリジナリティのあるものが好きですね。ぱっと見、どうやって着たらいいのかわからないような個性的な色や形のものに魅かれます。
わたしにとってファッションは「カンバセーションスターター」。いわゆる会話のきっかけです。
「それいいね!」、「どこで買ったの?」から会話がはじまっていくんです。
日本人はシャイだから国内ではあまりないですけど、アメリカでは全然知らない人に「その服すてきだね!」と声をかけられることもあります。もちろんわたしから話しかけることもありますよ。ファッションがそういうコミュニケーションのきっかけになるっていいですよね。
Awichさんの恋愛観を教えてください
恋愛は自分にとってなくてはならないもの。パートナーには一番の理解者であってほしいから、自分のことは包み隠さずすべて話すことにしています。
人間同士だから意見が違ってしまうことはどうしてもあるけれど、お互いに根気強く話し合ってわかりあいたいと思うんです。理解しあえない愛はないと考えているから。
人と人とが理解し合うことは恋愛に限らなくても大事なことだし、最上級の理解が愛なんじゃないかな。どうやっても理解しあえないときに関係が終わるし、理解しあう手法がちがいすぎてもだめ。もちろん、子供への愛も理解ですよね。
どんなかたちでもいいから相手を理解しようと努めることが関係を長く続ける秘訣なんじゃないかと思います。
Awichさんが思う魅力的な女性とは?
女性を輝く太陽にたとえるひともいるけど、四季があり周期があるという意味で、わたしの中では女性は地球や月に近いんですよね。
月経に結婚や出産、体の変調や人生におけるターニングポイントを多く持つという意味で、感情のアップダウンも男性より多いんじゃないかと思うんです。でも、それをも「女性の良さ」だと思える人は魅力的。
そして、だからこそ周囲を味方につけるのも自身の仕事だと捉えて、愛する人たちとしっかり理解しあえている女性。パートナーや親きょうだい、友人のサポートを得ることで、精神的にも肉体的にも安定することができますよね。そういう環境を作ることができるひとこそ魅力ある女性だと思いますね。そういう女性を目指したいです。
ちなみに、男性をたとえるなら常にエネルギーを発し続ける太陽。太陽と地球、どちらが欠けても宇宙は成り立たないですよね。どちらもかけがえのない大切な存在です。